法人決算・申告 Q & A 〜 決算から申告までの会社の経理の重要性
a−10. 「売上」の入力上の注意点

売上に関して、営業スタッフの認識と経理担当者の知識や税理士からの指導が異なり、混乱してしまうことがあります。どのような点に注意すれば良いか教えて下さい。


@請求書の締日と売上計上の注意点
- イ.請求書を締切ったあと、決算日までの売上が、当期の売上としてきちんと計上されているか注意して下さい。
- ロ.具体的には、請求書を20日で締めている会社の場合には、決算月の21日から会計期末までの売上が、翌会計期間の請求書にのってきます。この分は、当期の売上として忘れずに計上して下さい。
- ハ.逆に、本来は翌期の売上にも関わらず、間違えて当期の売上として繰上げて計上されていないかにも注意して下さい。
- ニ.商品の納品や請負い作業がまだ完了していないのに、手付金として、得意先から先にお金が入金されていることがあります。このような場合は、損益上の売上ではなく、貸借対照表の負債科目として前受金となりますから、仕訳の勘定科目を間違えないようにして下さい。
A売上代金が未確定である時の注意点
- イ.商品の納品が完了している場合や、請負った工事がきちんと完成し、引渡しが完了していたとしても、その代金が確定しないまま決算をむかえてしまうこともあります。その場合には、その会計期間の期末日で適正に見積もった金額を売上として計上します。
- ロ.翌会計期間になり、前期に見積計上した売上が確定し、見積もった金額と確定した代金が異なる場合には、税務上は、確定した日の事業年度の損益となります。申告書をまとめる税理士によく説明をして、処理を間違えないようにして下さい。
B収益の計上基準の注意点
- イ.収益の計上基準は、原則的には、商品などの引渡しがあった日です。
- ロ.委託販売の場合には、受託者が商品を販売した日となります。まだ売れていない商品は、自社の倉庫に無くても受託者のところに預け在庫として残っていますので、在庫の把握にも注意して下さい。
- ハ.試用販売の場合には、相手方が購入の意思表示をした日です。
- ニ.予約販売の場合には、商品の引渡しや役務の提供が完了した日です。
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